ANSAマフラー個人輸入記 '97


現在('99年9月)ボクのロドスタにはANSAのマフラーを装着しています。

これは、今から2年程前にアメリカから個人輸入したものですが、初めての個人輸入ということと、航空貨物で届いた為に自分で通関手続きをやったりと、結構大変でした... というか、なかなか面白い経験をしました。
当時はまだ自分のWebサイトなぞ持っていなかったので、手続きの様子をメーリングリスト Club de Roadster にレポートしたような... していないような...(^^;)。
まあ兎に角、何かしらのレポートを書いた記憶はあるのですが、いつの間にかファイルが行方不明になっておりました。

それが、この間別のファイルを探していたら、偶然発見されまして、折角ですからHTMLに書き直してアップしてしまいましょう。
ここの所、円高なので、また何か個人輸入するのに良い機会かもしれません。 しかし、お金は無い。(爆)

それでは、はじまり、はじまり〜。


オーダー

ANSAというのを知ったのは雑誌Road & SterやTipoでのあの本橋さんの記事でした。 でもその時は「ふぅん」てな感じで、それほど興味を持った訳ではありませんでした。

その後、東京モーターショウの欧州の部品メーカーのブースで手にしたパンフレットから、フェラーリの純正マフラーを製作しているメーカーであること、マフラーにとってサウンドは最も重要なファクターであるとして、無響室を使ったまるで管楽器をチューニングするかのような開発を行っていることを知って以来ちょっと気になっていました。 それまでマフラーはノーマル。 特にマフラーを換えたいという気持ちは無かったのですが、ANSAなら欲しいかもという気にさせられたのでした。 付けている人少なそうですしね(^^;)。

しかし、どうも国内ではANSAを販売しているところは殆ど無く、ごく一部のヨーロッパ車用のモノが(ショップが独自に輸入したものでしょう)わずかに販売されているだけで、ロードスター用のモノは個人輸入する以外に方法は無さそうです。 ま、demon tweeksのカタログに載っていますので、買うとしたらここからかなと思っていた矢先、Performance Byers ClubのサイトでANSAを発見。 しかも$109.95と安いし、なんといってもWeb Page上からオーダーできて、国際電話でFAXを送る必要もありません。 そんな訳でオーダーしてしまいました。

[ANSAまふりゃー]

ところでANSAはタイコ部分だけでディファレンシャルより前のパイプが付属せず、取りつけにはノーマルマフラーの加工が必要らしいのですが、これはモノが着いてから考えることにします。


着荷

一週間後、寮の郵便受けに電報が入ってました。
発信元は聞いたこともない名の航空会社。
ボク宛に航空貨物が届いているとのこと。 寮の電話は通常のNTTの番号にかけて繋がってから部屋番号をダイヤルするというダイヤルイン回線なので、電話連絡が取れなくて仕方なく電報を打ったみたい(笑)。

予想していたよりもずいぶん早いですね。

とにかく、電報に書いてあった航空会社のオフィスに電話しました。

応対してくれたおねえさん、僕は業者か何かの人で各種段取りを知っているものとして話をすすめてくれます。 あの、ボクはずぶの素人なのですけどぉ...(^^;)
この時点ではボクは個人輸入のシステムを殆ど理解しておりません。 おねえさんの方も、素人の応対をすることなんて殆ど無いみたいです。
ボクは半分パニックになりながらも、なんとか、いろいろ聞き出すことを試みました。

おねえさん:
「通関はご自分でなさいますか? 代行業者に依頼しますか?」

ボク:
「・・・ (^^;;;)」

おねえさん:
「・・・ (^^;)?」

ボク:
「えぇと。業者だといくらぐらいかかるんですか?」

おねえさん:
「一概には言えませんけど、手数料数万円でできます。それと国内分の送料が少しかかりま 」

ボク:
「自分でやりますっ。」

おねえさん:
「それでは、貨物はバラキにまわしますので...(なんたらかんたらなんたらかんたらなんたらかんたら...........)。」

ボク:
「そ、それで、わたしはいったいどおすれば...」(^^;)

このあとの記憶が途絶(笑)。

電話を切った後のボクの手元には「バラキ」「タクトビルF棟3F」「湾岸ちどりちょう」などの意味不明の文字が書きなぐられたメモが残されていたのでした。

ともかく電話で聞いた内容を整理...

いじょ。

ひとまずこれらの情報を元に、地図を開いて場所を確認することにします。

はたして、地図のその辺りには東京エアカーゴシティターミナルという施設がありました。

「ふーん、タクトビルってこの近所か。湾岸線千鳥町で降りるわけやね。よしよし(^^)。」
「えぇ〜っとぉ...」「ん〜?... タクト?... TACT?..」
Tokyo Aircargo City Terminal? ... おお!(笑)」

要は箱崎にあるやつの貨物バージョンだったのですね。そうならそう教えてくれぇ〜。

TACTのWebサイトへGo! ←でも大したこと載ってないぞ(^^;)。


お勉強

ここで、以前買った個人輸入の本があったので読み返してお勉強です。

海外から通販で商品をオーダーすると、次の3通りのいずれかで送られてきます。

  1. 国際郵便小包
  2. 国際宅配便 (DHLとかFedexとかUPSとか...)
  3. 航空貨物

殆どの場合、国際宅配便か国際郵便小包で送られてきます。
そして、通関手続きは宅配業者や郵便屋さんが行いますので、ただお家で待ってさえいればOK。 荷物の受取りの際に、引き換えに国内の送料と関税を支払うか、郵便局で払い込んで荷物を受け取ります。 ヤマトUPSなどは発送国から日本国内の送料まで引っくるめて引き落としになりますので、直接支払うのは税金のみの場合もあります。 そして、自動車部品は殆ど課税対象外の場合が多い様です。

ところが、荷物が大きかったり重量物の場合などは航空貨物扱いになり、航空会社はターミナルまでしか運んでくれません。 そして別途通関手続きが待っています。 通関は自分でやるか、代行業者に頼むかになります。 今回のケースはこれだったわけですね。
(個人輸入者向けに代行してくれる個人輸入通関相談センターなる所もあります。専門の業者よりも安い?)

幸い「個人輸入」でネット検索してみると通関手続きの要領を説明したサイトが見つかりました。(2年前です)
流石、政府が輸入を奨励しただけのことはあったのか、第三者では無くて、goドメインやらorドメインでの説明が非常に充実しているような印象を持ちました。

東京税関のWebサイトより 個人輸入貨物の通関手続き
成田空港のWebサイトより 個人輸入の手続き個人通関の手続き


引き取りへ

当然、引き取りは平日に行かねばなりません。 グッドタイミングな事に、連絡の数日後からフレックスホリデーで5連休なのでした。(^^)v

フレックスホリデーの初日に、成田空港のWebサイトから拾ってきた、個人輸入・個人通関手続きのページのプリントアウトを持って、ロドスタで一路TACTへ。
うちは厚木なので、東名厚木IC〜横浜町田IC〜保土ヶ谷バイパス〜首都高湾岸線 というルートです。
そして、東名に乗る前に厚木インター近くのコンビニでパンを買って腹ごしらえ。 車内でパン喰いながら眺めていたそのコンビニの対面にある建物は、国際宅配業者FedExの厚木ターミナルだったりする...(^^;)。

午前中の早い時間に到着するつもりで、早めに出発したのですが、途中、事故渋滞にはまってしまって、現地に到着したのはお昼をちょっと過ぎた頃。
TACT(原木ターミナル)は巨大な倉庫街といった感じでした。
[TACT空撮写真]

乗用車で入っていくのにはいささか気の引けるゲートへ突入し、警備員のおじさんに入構許可証を貰ってF棟の場所を教わりますと、一旦今のゲートを出て200m先の違うゲートから入り直せと言われます。 どうやら同じ敷地内でも入るゲートを誤ると目的の建物にたどり着けないらしい。

[TACT施設配置図]

さて、目的のF棟はすぐに発見出来ましたが、要は貨物ターミナルの建物なのでトレーラーやらフォークリフトだらけで、乗用車が近づける雰囲気ではありません(^^;)。 ロドスタを停める場所を探して、トレーラーに踏み潰されそうになりながら暫くうろうろするハメに。

あとで分かりましたが、最初から区画の端っこにある東京税関の来客用駐車場(こっちには流石にトレーラーは居ない)に停めて、徒歩で目的の建物まで行くのが良いみたいです。

建物に到着したのは昼休みの真っ最中でした。 取り敢えず、目指す航空会社の事務所の場所だけを確認してボクも食堂へ行ってお昼ご飯を食べて (そそられるメニューは全然無かったので、仕方なく牛丼食べたけど、コンビニ弁当の方がずっと美味いと思ったぞ)、 午後イチに再度事務所を訪ねました。

今日引き取りに来ることはあらかじめ伝えてありました。 「個人輸入の貨物の引き取りです」と言って、控えておいた貨物番号を伝えて通関に必要な書類を受け取ります。

通関には、

  1. 輸入申告書
  2. インボイス(原本とコピー各1部)
  3. AWB(航空貨物運送状)

の3つ書類が必要ですが、このうちインボイスとAWBをここ航空会社から受け取ります。 このときは、インボイスのコピーも含めて、それをそっくりそのまま税関に持って行けばOKという状態で渡してくれました。
残る輸入申告書は、後で税関で用紙を買って記入します。

書類を受け取って、受領のサインをして、この時点で貨物は航空会社の手を離れたことになるようです。 現物の貨物は既に税関の隣りの保税倉庫に運ばれているハズです。

因みに、インボイスによると、U.S.国内での発送はFedExだったのに、途中でマイナーな航空会社にバトンタッチされた形になってました。 ずぅっとFedEx扱いだったら、厚木まで届いたのかなぁ? (^^;)

さて、書類を持って東京税関東京航空貨物出張所の建物へ移動。


本日のメインイベント 通関

輸入の申告

まず、輸入申告書の用紙を買います。
東京税関出張所の建物の1階に用紙の窓口がありまして、そこで売っています。 必要な枚数は2枚又は3枚。 今回は輸入する品物の金額が¥20万未満だったので、2枚。
ユーザー車検の陸運支局でやるのと同じノリですな(笑)。

用紙を買ったら、2階の税関の窓口へ行きます。
申告書にはなんにも記入しないで(そもそも何をどう書けばよいのか解らない)、そのまま窓口へ直行します。
行くと判りますが、ちゃんと ユーザー車検 個人輸入専用の窓口がありまして、そこで係官に「初めてです」と告げると、記入の仕方を手取り足取り教えてもらえました。
$→¥のレート計算も税額の計算もやってくれました。 対応がとても親切丁寧です。
ボクは指示されるがままに用紙に記入していくだけ。

ところで、原産国を記入しなければならないのですが、手元の書類ではハッキリしないんですね。

「イタリアのメーカーなので、製造もイタリアだと思うんですけど。 それをアメリカの通販会社に注文したんです。」

「積出地は...×××?」係官も発音できない(^^;)
「聞いたこと無いなぁ。どこだろ?」
「ええと、あった、あー、カナダですね。」
「アメリカの会社から買ったのが、カナダから? それで、原産国はイタリアなんですか?」

「そういえば、ANSAは一旦カナダに集荷してから輸出するとかいう話を聞いたことがあるような...(^^;)」

「現物にMade in Italyと書いてありますよね? 取り敢えず、Italyとしておいて、違ったらあとで直しましょう。」

審査・検査

できあがった輸入申告書を提出して、返される書類と伝票を受け取って隣りの建物の窓口へ行き、さらに階を降りてそこにある受け付けに書類を提出。
どうやら、ここは東京税関とは別の管轄、つまりTACT原木ターミナル側になるようです。

受け付けのおねえさんからバッチとカートンテープとカッターを渡され、そして「税関さんが来るまでお待ち下さい」と言われました。
長いすに座って待っていると、程なくして「お待たせしました」と別の係官が現れ... って、ついさっき手取り足取り教えてくれた係官ではありませんかー(笑)。 結局、終始この係官とマンツーマン状態だったのでした。

係官の後に付いて倉庫らしき方へ移動し、いよいよANSAちゃんとのご対面です。

しかし、そこに現れたモノは想像を遥かに越えるやたらとバカでかいカートン。
24型ワイドテレビのカートンぐらいだったかな?(笑)

「こんなでかいモノをどうやってロドスタに積んだらいいんだ?」

内心激しく動揺しながらも、係官から梱包を解くよう指示されます。 ここで、貨物の中身が申告通りのモノか、あやしいモノは無いか検査される訳ですね。

ANSAちゃんはS字の発泡スチロールの緩衝材の中に、石焼きいも状態で埋まっていました。 MADE in ITALYの表示を確認して、再梱包。
窓口に戻ってバッチ等を返却して、さっきの税関の建物に戻ります。

納税

次に税金の納付書を受け取って税金を収めます。 窓口は、同じ建物内の銀行の出張所。
因みに今回は関税は課税の対象外。 掛かったのは消費税だけでした。

許可

税金の領収証書を税関の窓口に提出して、許可のスタンプを貰って通関手続きは終了です。(^^)v

あとは貨物を受け取る訳ですが、その前に、再度隣りのTACT側の建物に行ってターミナルチャージを支払います。 ターミナルチャージは、施設の基本使用料と日数分の保管料が掛かります。 ですから貨物が届いたら早く引き取らないとそれだけ余分にお金が掛かることになります。

これでようやく貨物を受け取ることができます。

お持ち帰り

そこでは宅配便の斡旋もやっています。 んが、自力で持ち帰る事にしました。 ←この辺は、それはいくらなんでも持てんやろ、というでっかいおもちゃの箱を、「じぶんでもってかえるぅ〜」と言い張るガキんちょとおんなじなのだ(笑)。

カートンのままロドスタに積むのは不可能なので、中身だけを取り出して緩衝材と段ボールは捨てようと思いましたが、生憎ごみを捨てられそうな所を見つけられませんでした。 仕方が無いので、まずトランクの荷物を全て助手席の上と足元に押し込み、マフラーをその上に。 そして、空っぽになったトランクに発泡スチロールをざざざと流し込む。 ロドスタのトランクは発泡スチロールで満杯になりました。 スペアタイヤ載せてなくてよかった(^^;)。
あとは、カッターで段ボール箱を小さく解体して、隙間に詰め込んでこれでOK。 あとで発泡スチロールをかき出すのが大変だった。2年経った今でも、トランクの隅っこから発泡スチロールがぽつぽつ出てきます。(笑)


さて、気になる費用は?

マフラー本体$109.95
航空貨物料金$125.00 本体より高い(笑) 何か小さいものを一緒に輸入するべきですね。
関税¥0
消費税¥1,300(申告額 ¥28,797)
ターミナルチャージ¥1,859
高速代¥2,400

ということで¥3万ちょいでした。


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